土曜日も受けられる内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
胃がんや大腸がんは、現在では早期に発見しさえすれば、内視鏡による簡単な治療で完治させることができるようになっています。ところが、どちらのがんも早期には自覚症状がほとんどあらわれず、症状があらわれて気がつくとすでにある程度進行してしまっていることが多くなります。そのため、治療も大がかりになり、予後の生活の質にも大きく変化があらわれてしまいます。
忙しい現役世代の方々は、少し不調があっても平日なかなか休みがとれず、受診をおこたりがちになってしまいます。
当院では、平日にお越しいただくことが難しい方のために、土曜日も胃カメラ・大腸カメラ検査を受けることができます。
鎮静剤を使って楽に受けられる内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)
当院では、内視鏡検査がどうしても苦手という方のために、鎮静剤を使ってうとうととしている間に検査を終わらせることができるようにしておりますので、お気軽にご相談ください。
当院の胃カメラ検査
胃カメラ検査は、咽喉から食道、胃、十二指腸と上部消化管の粘膜の状態を観察できる検査で、初期の胃がんや食道がんなどの発見を初めとして、ピロリ菌の感染判定、胃食道逆流症やバレット食道などの発見、胃・十二指腸潰瘍の状態確認や止血処理、胃アニサキス症の治療といった、検査から治療・処置まで幅広く対応できる検査です。
当院では、検査を行う医師の手技を十分に発揮できる、最新型の高度の内視鏡システムを導入して、内視鏡検査にあたっております。また特に事情がないかぎり、嘔吐反射のない経鼻検査を行っております。
当院の胃カメラ検査の特徴
特徴1 すべての胃カメラ・大腸カメラ検査・処置を熟練の医師が行っています
当院では、すべての胃カメラ検査や、それにともなう処置、手術等を消化器内科、消化器内視鏡を専門的に訓練し、多くの症例の経験を積んだ医師が担当しています。そのため、スピーディで身体に負担をかけない検査でありながら、精細で正確な検査を行うことができます。
特徴2 苦しくない経鼻内視鏡検査
胃カメラ検査には、口からスコープを挿入する経口内視鏡検査と、鼻からスコープを挿入する経鼻内視鏡検査があります。経口検査は、スコープが嘔吐反射の強い舌の付け根に当たるため、強い不快感を伴うことが多くなっています。一方、経鼻検査なら嘔吐反射の強い部分を通らないため、鎮静剤を使わなくても楽な検査が可能です。当初、スコープの大きさの限界から、経鼻検査は検査のみで処置ができないといったデメリットがあったのですが、近年技術の進歩によって経鼻検査でも様々な処置や治療を行うこともできるようになっています。当院では最新の極細のスコープを使用し、さらに苦痛の少ない検査が可能になっています。
特徴3 鎮静剤で苦痛を軽減する経口内視鏡検査
経口内視鏡検査を行う場合、少しでも苦痛を低減するため、鎮静剤を使ってうとうとと眠っているような間に検査を完了できる無痛内視鏡検査を行っております。鎮静剤から目覚めた時に「えっ、もう終わったの?」と思うほど苦しさのない検査ですが、医師側からしても、患者様がリラックスしてどこにもムダな力が入っていないことから、内視鏡操作をスムーズに行うことができ、短時間で検査を完了できるというメリットもあります。
また、経口内視鏡検査の場合でも、当院では極細のスコープを使用しておりますので、さらにお身体への負担を低減した検査となっております。
特徴4 リカバリースペースで休めます
鎮静剤を使った検査の場合、検査終了後、しばらくの間は薬の効き目が残っており、15~30分程度お休みいただくことになります。検査は稼働式のストレッチャーベッドで行い、検査終了後はスタッフがリカバリースペースまでベッドのままお運びします。リカバリースペースは十分プライバシーに配慮した作りになっておりますので、目が覚めるまで安心してお休みください。
特徴5 早期の微細ながんも発見可能な最新の内視鏡システム
当院では、内視鏡分野で世界的に定評のある富士フィルム社製の最新内視鏡システムを導入いたしております。この内視鏡システムには、複数の照明発行強度比を制御して、白色光と短波長狭帯域光を生成して画像処理することで、観察に適した画像を作り出す技術が搭載されています。映し出した画像から赤色領域のわずかな違いを強調表示するLCIと、粘膜や血管の微細な構造を強調表示するBLIの機能で、早期がんの特徴的な炎症や粘膜の微細な変化を見逃しなく観察することができます。
特徴6 土曜日も胃カメラ検査可能
検査のためだけでは、平日にはなかなかスケジュールを入れられないというお忙しい方のために、当院では土曜日も胃カメラ検査が受けられるようにしております。いつでもご相談ください。
特徴7 胃カメラ・大腸カメラの同日検査可能
当院では、検査のためになかなかスケジュールをとれない方のために、一日で胃カメラ検査、大腸カメラ検査を済ませてしまえるコースをご用意しています。同日中に2つの検査を済ませてしまうことにより、通院回数が減るばかりではなく、面倒な事前の食事制限や服薬制限などを1度ですませることができるというメリットもあります。このコースでも、大腸カメラ検査の際、ポリープが見つかった場合には、その場で切除を行う日帰り手術が可能です。
特徴8 早朝の内視鏡検査
検査のために、仕事やその他の日程を半日以上割かれてしまうのはつらい、といった方のために、当院では早朝に受けられる胃カメラ検査を実施しております。平日、週末どちらの場合も対応いたします。出勤前に検査を済ませてしまいたい、早く食事制限から解放されて食事を楽しみたいといった方に最適のコースです。
当院の大腸カメラ検査
大腸カメラ検査は、肛門からスコープを入れて、肛門側から最深部にあたる盲腸、小腸との結合部を経て、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸と大腸全体の粘膜をくまなく観察する検査です。この検査によって、炎症性の病変や大腸ポリープ、がんが疑われる病変などの位置や規模を医師がリアルタイムで確認することができます。また疑わしい病変は組織のサンプルを採取して病理検査で確定診断を行ったり、大腸ポリープを発見したらその場で切除する日帰り手術を行うなど、将来のがん化の予防に繋げることができます。
当院の大腸カメラの特徴
特徴1 苦痛や不快感を最小限に抑えた大腸カメラ
当院では、内視鏡システムだけではなく検査に使用するスコープも、腸内を進行する際に腸壁に当たると自動的にスコープ自体が曲がって圧迫をやわらげる「受動弯曲機能」を搭載した最新のものを導入しています。これによって、大腸カメラ検査で患者様が苦痛を受けることが多い、腸壁の圧迫感が大幅に低減します。
また、当院の検査では、基本的に鎮静剤を使った無痛大腸カメラ検査をお勧めしております。患者様は、うとうとと眠っているような間に検査を済ませてしまうことができる一方で、医師側も患者様の身体に余分な力が入らないことからスムーズにすばやく検査を済ませてしまうことができるというメリットがあり、結果的に患者様のお身体への負担を最低限に抑えた検査が可能になります。
特徴2 検査中のおなかの張りを軽減
大腸はヒダやシワの多い構造になっているため、検査の際、死角ができないように、腸管に気体を注入しています。従来はこの気体に空気を使うことが多かったのですが、空気には腸管から吸収されにくい成分が多く、検査後のお腹の張りなどの不快感に繋がっていました。
当院では、この気体に空気の200倍も吸収が早いとされる炭酸ガス(CO2)を使用しており、検査後お腹が張っている時間が短くてすみます。腸管から吸収された炭酸ガスは呼気として肺から大気中に吐き出されますので安全です。
特徴3 女性に配慮した女性用更衣室をご用意
大腸カメラ検査では、専用の検査着に着替えていただく必要があります。検査着は当院で用意しており、更衣室でお着替えいただきます。更衣室は、男性と女性で分けられていますので、女性も気兼ねなく安心してお過ごしいただけるように配慮しております。
特徴4 ストレッチャーに寝たままリカバリースペースへ移動
当院の内視鏡検査は、すべて稼働式のストレッチャーベッドに横になっていただいて行います。鎮静剤を使った検査では、検査終了後もしばらくの間鎮静剤の効果が残っていますので、スタッフがストレッチャーベッドごとリカバリースペースにお運びいたします。無理にご本人に移動していただく必要がありませんので安心してお休みいただけます。
特徴5 検査中に発見された大腸ポリープの切除可能
多くの大腸がんは、大腸ポリープを長年放置することで発症することがわかっています。当院では、検査中に前がん病変である大腸ポリープを発見した場合、その場で切除する日帰り手術を行うことができます。
コールドポリペクトミー
スコープの先には、カメラや照明の他、様々な処置用の器具をとりつけられるようになっています。大腸カメラ検査の場合、スネアという金属製の投げ縄のような形をした高周波メスをとりつけています。コールドポリペクトミーは、茎のある10mm以下というやや小さめのポリープの切除に向く方法で、ポリープの茎にスネアをかけ、しめつけてそのまま電流を通さず扼除する方法です。高周波の熱によって下部組織が傷ついてしまうことが無く安全な方法です。
ポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術
ポリペクトミーは、10mm以上と大きめのポリープの切除に使う方法で、スネアをポリープの茎にかけ締め付けた上で通電して高周波によって焼き切ります。出血した場合には、止血用クリップで止めて腸内に留置します。クリップは1週間ほどで便とともに排出されますので、事後処置の必要はありません。ただし、熱によって粘膜より下の層にダメージが残ることもあり、しばらく注意が必要です。
また、内視鏡的粘膜切除術(EMR)は茎のない平坦なポリープや早期がんなどの切除に向く方法で、病変のある粘膜の下に生理食塩水を注入し、病変を浮かせることで茎をつくり、そこにスネアをかけて焼き切る方法です。生理食塩水がバリアとなって下層へのダメージがないのが特徴です。
なお、ポリープが一定以上に大きい場合や、数が多い場合には、出血などのリスクを考慮して日帰り手術は行わず、入院施設のある医療機関を紹介して別途切除となります。
特徴6 土曜日の大腸カメラ検査も可能
とかく忙しく平日になかなかスケジュールをとれないという方のために、当院では、土曜日に大腸カメラ検査を受けることができるコースを用意しております。検査中にポリープが見つかった場合、当日切除の日帰り手術にも対応しております。
特徴7 院内下剤のスペースあり・専用トイレ3個完備
当院では、大腸カメラ検査でめんどうな腸管洗浄剤の服用を院内で行っていただくことができるよう、下剤スペースがあり、専用トイレは3室用意しております。
女性が少しでも安心して受けられる大腸カメラのための環境作り
当院では、開院にあたって、とかくお悩みの多い大腸カメラ検査を、女性でも安心して受けられる環境を作ることを目標の一つとしました。
大腸カメラ検査では、事前に大腸内をきれいしておくための腸管洗浄剤(下剤)を服用する必要があります。通常はご自宅でご来院の4時間程度前から2Lの下剤を2時間程度かけて服用し、何度もトイレに通って便が綺麗になった後、便意が治まってからのご来院・検査となりますが、ご自宅での服用が不安という方に向けて、当院では院内で下剤を使っていただけるスペースとトイレを用意しております。また、大腸カメラ検査では、専用の検査着に着替えていただく必要があります。
大腸カメラでよく聞かれる不安、感想
- 院内で下剤を飲む時に、男女同じ部屋になるのがいや
- トイレが男女共用だったのが気になった
- トイレが順番待ちになるのが気になった
- リカバリースペースから女性更衣室へと、検査着で歩くのが気になった
- パウダールームが欲しかった
- 男性医師に検査してもらうのが恥ずかしかった
女性の方にも安心して検査をうけていただくことを目指した検査環境を整えています。
当院では、まず院内で下剤を服用するスペースで、服用していただけるように設計しております。
また、パウダールームは外来エリアと女性更衣室に用意してありますのでごゆっくりお使いいただけます。
大腸カメラ検査では、肛門からスコープを入れて腸管内を観察するということで、産婦人科の診察台のようにおしりをだした状態で検査を行うのではと不安に思う方が多いようです。しかし実際は、検査着の下にはおしりの部分にスリットが入った膝丈のディスポーザブルな紙パンツを履いていただきます。そのため、検査部位以外には露出が無いような状態になっています。
その上でスリットの部分から医師が肛門に医療用ジェルを塗って滑りを良くした上で、医療用の手袋をして肛門に指を入れて、届く範囲に大腸がんなどの病変がないか確認する直腸診を行った上で、スコープ挿入し安全に検査をできるようにします。
内視鏡検査医は男性が多いため、せめて女性視点から、男女別の動線や視線の保護といった目に見える部分に対する最大限の配慮を行い、女性の方でも安心して検査をうけていただけるよう、院内の設計などにも工夫をいたしました。
内視鏡検査は、胃がん、大腸がんなどの予防や、万一かかってしまった際にも早期治療によって浸潤や転移を防ぎ死亡者数を減らすためにも有用な検査です。当院では上記のように様々な抵抗感に配慮しておりますので、安心してご相談ください。